今年も25万人「タイフェス」巨大成長した深い理由 最初の来場者3万人から日本屈指のイベントに
2003年からは「食」だけでなくさまざまなコンテンツを紹介することに。これまでにPOTATOやカラバオといったタイの超大物バンドがやってきたこともある。
「ボランティアで来てくれる人も多かったんです」(ガーンジャナハッタキット公使)
やはり人気のロックバンド「FRY」の元ボーカルであるイートさんも、代々木のステージに立った一人だ。彼はたまたま、当時の外交官の知人。イートさんが日本に遊びに来るタイミングでちょうどタイフェスティバルが開かれるからと、大使館から出演を打診してみたところ、快くOKしてくれたのだという。
全国で開催されるようになったタイフェス
やがてタイフェスティバルは東京だけでなく全国に展開していった。2001年からは大阪でも在阪タイ総領事館がフェスを開始。さらに名古屋や仙台、静岡など各地で開催されるようになった。
2017年からは佐賀でもタイフェスが始まった。意外な場所のように思うが、これはタイで放映されたドラマがきっかけだ。ラブストーリー「STAY Saga~わたしが恋した佐賀~」など、これまでに佐賀県はいくつものタイのドラマや映画のロケ地になってきた。県をあげて積極的に誘致したからだ。
そして作品にハマったタイ人の視聴者が「聖地巡礼」で佐賀を訪れるようになる。背景にはタイの経済発展と、2013年から始まったタイ人の訪日ビザ免除がある。今度はタイ人の間で、日本旅行ブームが巻き起こったのだ。
「そんなご縁もあって、佐賀県内の人にもっとタイを知ってもらおうとフェスが始まったんです」(ガーンジャナハッタキット公使)
こちらはいわば、インバウンド需要が生んだ流れと言えるだろう。
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