今年も25万人「タイフェス」巨大成長した深い理由 最初の来場者3万人から日本屈指のイベントに

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ブースの出店料金は、レストランの場合が49万円~。物産の販売は38万円~、ドリンクは64万円~とけっこうな額だ(いずれも2日間)。

それでも「晴れれば十分に利益が出る」と、多くのブースで聞いた。フェス当日の売り上げだけでなく、店名を覚えてもらえば、その後の集客にもつながるようだ。

トゥクトゥク
タイ名物のトゥクトゥクまで販売

大きな経済的インパクトを与えるまでになったタイフェスティバルだが、第1回が開かれたのは2000年のこと。

「最初は『タイフードフェスティバル』という名前で、出店者は59(今年は135)、来場者は3万人だったんです」

そう語るのは、プラーンティップ・ガーンジャナハッタキット公使。なぜ「料理推し」だったのかといえば、

「やっぱり日本人には、タイと言えば料理の印象が強かったからでしょう」

プラーンティップ・ガーンジャナハッタキット公使
タイのプラーンティップ・ガーンジャナハッタキット公使

日本では1980~1990年代にエスニックブームが起きたが、とくに注目されたのがタイ料理で、レストランが増えつつあった時期という下地がそこにはあった。加えてタイ政府には「タイ料理を世界的にアピールしていこう」という意向もあったようだ。

ブームを後押しした「タイは、若いうちに行け」

さらに1990年代、こんなキャッチコピーが話題を呼んだ。

“タイは、若いうちに行け”

いしだ壱成さんが出演した、タイ国際航空のCMだ(その後、長瀬智也さんにバトンタッチ)。この言葉のインパクトが大きく、いまとは違って円高という後押しもあり、多くの若者たちをタイ旅行に誘った。

また1990~2000年代は、やはり円高を背景に日系製造業がタイに続々と進出した時期でもあり、ビジネスでもタイと行き来する日本人が急増。

こうしてタイへの親近感がグッと高まった時期だっただけに、タイフェスティバルはあっという間に人気のイベントとなった。

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