「自炊する高齢者は孤独になりにくい」納得の根拠 医師が指摘「単身者ほど料理をしたほうがいい」
しかし、もう少しレベルを上げることもできます。料理を作れば、それ自体が楽しみになり、脳にもいい刺激になるのです。
何事もそうですが、「まあ適当でいい」という発想では楽しくなることもなければ、脳への刺激にもなりません。
「ただ食べられればいい」という考えで毎日の食事をとっていては、食事は空腹を満たすだけの、味気ないものになってしまいます。
作りだす喜びと面白さを
とはいえ、一人で食べるために、わざわざ料理をしても面白くもなんともないと思うかもしれません。
実際のところ確かにその通りなのですが、料理をすること自体に創造性が加わってくれば、料理の時間は意外に楽しい創作の時間になってきます。
私自身、結構料理を作ります。といっても、手の込んだものはよほどでないと作りませんが。
ちなみに、料理を作るようになったきっかけは、ロブションのジャガイモのピュレ。あの有名なフレンチの巨匠ジョエル・ロブションの名を高めた料理です。じつはこの料理、それほど難しくはありません。
材料は、ジャガイモ、バター、塩、牛乳といたってシンプル。
それらをロブションのレシピに従って作っていくと、1時間以上はかかってしまいますが、バター、塩の絶妙な配合により、ただのマッシュポテトが、一流のフレンチの味になるのです。
なお、ロブションもこのレシピを完成させるまでに、非常に苦労したようです。
簡単な素材だけでここまでの味を出せるのかと思うと驚くばかりですが、ここに料理の原点があるように感じます。