新しい浪人「おしゃ浪」海外で難関大目指す新勢力 「おしゃれ浪人」という浪人の新たな選択肢
「私は今まで地域ではトップクラスの選手でした。でも高校に入ってから、自分より優秀な選手が周囲に大勢いて、実力的に自分はこれ以上上に行くのは難しいと感じ始めたのです。兄も器械体操をしていて結果を出していたのですが、それを仕事にはできていなかったので、私も水泳を将来仕事にすることは無理だと悟り、高校2年生のときに水泳を辞める決断をしました」
彼が将来進むべき道を模索していたこのタイミングで、両親の知人から教えてもらったのが、国際的な社会奉仕連合団体がやっている留学プログラムでした。
「この時点でどういう進路を選びたい、どういう大学に行きたいというのは明確にあったわけではありません。でも、英語を覚えて将来無駄になることはないと思ったので、私も留学に行きたいなと思ったのです」
留学プログラムは地域によって規定が違うそうですが、天山さんが参加しようと思った留学プログラムは、学費や飲食費、滞在費などが全額クラブから出たようで、払う必要のあるお金は飛行機代だけだったそうです。
留学準備に頭を悩ませる
留学に行きたいと決めてからの天山さんは、留学に行くために学校の成績を上げ、面接・筆記試験で合格できる水準にたどりつきます。
しかし、高校2年生でこのプログラムの存在を知った彼は、通常は高校1年生で経験する1年間の留学準備期間をこなす必要がありました。それが彼を悩ませる要因になったようです。
「この留学プログラムは高校1年生で入学する人のために、3年間やる前提で作られています。最初の1年で日本に来ている留学生のお世話や国際ボランティアの手伝いをしてから、2年目に1年間留学に行き、帰ってきた3年目の1年を留学に行く子のサポートをしたり、イベントの企画をしたりすることに使うという感じです。そのため、高2からこの制度を利用しようと思った私は、年齢の関係で留学条件に合わない地域が多く、現地で受け入れてくれる国がブラジルとフランスという英語圏外の国だけでした」
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