大人の脳が圧倒的に活きるトレーニング法の秘訣 同じものを見聞きしても情報量、理解力に差が出る訳

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脳の枝ぶりをよくしておくと、理解力、思考力、決断力などが向上するため、各脳番地でファイアリングしやすくなり、短期反応→中期反応→長期反応までがスムーズに行われます。

(※外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

(イラスト:うのき)

最初の発火は強ければ強いほどいい

短期反応だけで終われば、それはただ見聞きしただけで、記憶には残りません。中期反応まで行ったとしても、結論が出ずアウトプットまで到達しないことがほとんどで、放っておけば記憶はそのうち消えていきます。

『一生頭がよくなり続ける もっとすごい脳の使い方』(サンマーク出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

長期反応までたどり着けば、感情も動いて記憶に残りやすくなるというメリットがあります。

また、脳番地の連携プレーがスムーズだと、脳に余計なストレスがかかることがなく、日中の脳を自分のしたいことに集中させることができるように変わっていけます。 大切なのは、最初の入力系ファイアリングをいかに強くするか、連携プレーを行うために、各脳番地の働きをいかによくしておくかです。 もっとすごい脳にしていくために、聴覚系と視覚系のファイアリングの強さが大きいと、次の脳番地のファイアリングも強くなり、結果として脳がフル回転します。

しかし、興味も関心も小さい情報のファイアリングだと、他の脳番地まで伝導されません。

聴覚系と視覚系の脳番地はトレーニング次第でどんどん成長する脳番地です。基礎体力がついている視覚系・聴覚系とついていない視覚系・聴覚系では、同じことを見て、聞いて勉強していたとしても得られる情報の質と量に大きく差が出ます。

(イラスト:うのき)

頭の回転が速いと言われている人は、視覚系の精度が高い傾向が見られます。メールを読んでも、写真を見ても、同じ資料から得られる情報の量が多く、そのスピードも速いのが特徴です。

加藤 俊徳 医学博士/「脳の学校」代表

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かとう としのり / Toshinori Katou

脳内科医、医学博士。加藤プラチナクリニック院長。株式会社「脳の学校」代表。昭和大学客員教授。脳科学・MRI 脳画像診断の専門家。1991年に、現在、世界700カ所以上の施設で使われる脳活動計測fNIRS(エフニルス)法を発見。1995年から2001年まで米ミネソタ大学放射線科で脳画像研究に従事。ADHD、コミュニケーション障害など発達障害と関係する「海馬回旋遅滞症」を発見。加藤式MRI 脳画像診断法を用いて、小児から超高齢者まで1万人以上を診断・治療。得意な脳番地・不得意な脳番地を診断し、脳の使い方の処方を行う。『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き』(ダイヤモンド社)など著書多数。

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