イタリア人は、あの日本食が大好きだった ナポリで人気を呼ぶ「スリミ」の正体とは?

欧州の主要国のひとつであるイタリアは、都市国家として知られる。その歴史をひもとけば、もともとはパスタをはじめとして各地に伝わる伝統料理に対する絶対的な自信を背景に、他国の食文化を受け入れない地域だった。だが、ここへ来て日本の料理や食材が、その強固な岩盤をこじ開けていっている。
なぜ2位に「スリミ」がランクインしたのか
以下のランキングをご覧頂きたい。イタリア・ナポリのスーパーマーケット冷凍食品コーナーにおける売れ筋商品の人気ランキングだ。
2位 SURIMI
3位 ほうれん草
4位 白身魚のフライ
5位 鱈(たら)
フライドポテトやほうれん草、白身魚のフライなどを、イタリア人が好みそうなのは何となく想像できる。一方、「SURIMI」とは何だろうか。ローマ字表記でそのまま読めば「スリミ」。日本語でいうところの「すり身」だ。
すり身を辞書で引くと「魚肉に糖類などのタンパク変性防止剤を加えた練製品原料。凍結状態で貯蔵するので冷凍すり身ともいう」(世界大百科事典)。何とも日本的な食材が、いまイタリアで人気を呼んでいるというのだ。いったいなんで? 真相を確かめるため、取材班はイタリアへ飛んだ。


















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