「敵国攻撃能力」を備えて日本は何を狙うのか 中国・海南島の中国海軍基地が第1目標だ

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衛星発射基地も好目標となる。酒泉基地(甘粛省)ほかへの攻撃は低リスクなので安心して実施できる。

まず中国の市民生活や周辺の民間人を巻き添えにしない。そのうえで報復を受けても日本も困らない、種子島や内浦湾が攻撃されても市民生活や周辺住民への影響はない。

ただ、その中でも目標として間違いないのは、海南島の中国海軍基地だ。まずここを、日本の敵国攻撃能力は目標とする。

なぜなら目標としての3条件をすべて満たすからである。戦争を有利にする、攻撃成功も見込める、攻撃実施に困難は伴わない。海南島はそのいずれも満足する、ほぼ唯一の目標である。

戦争を有利にできるか

第1に、戦争を有利にする効果は間違いないことである。中国が最も重視する戦力は何だろうか。戦略原潜と空母である。どちらも対米抑止には欠かせない。

戦略原潜は核反撃能力の要である。中国戦略原潜が生き残る限りは、アメリカは中国との戦争をためらう。またアメリカの先制核攻撃を封じることもできる。

空母は中国沿岸部における制海権確保のカギだ。やはり、中国空母が生き残っている限り、アメリカ艦隊は中国沿岸部には近づきがたい。

そして、そのどちらも基地を海南島の三亜においている。正確に言えば、対日米戦となった際に下がる基地を三亜に用意している。

安全確保のためである。海南島は沖縄の嘉手納や韓国の群山、アメリカ領グアムのいずれからも遠い港だ。それゆえに一番重要な戦力を配置しようとしている。

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