ムーミンパークが"埼玉の奥地"を選んだワケ 成功の要は「非クルマ」の交通アクセス整備

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同市は今回、フィンテックと地方創生の基本協定を締結した。宮沢湖畔はもともと、地元中学校のマラソン大会や地域住民の集会が行われるなど、地域住民に馴染み深い場所でもある。

ムーミンパークの誘致に成功した、埼玉県・飯能市の大久保勝市長

新しくできるパークに関しても、「いちばん大事に思っているビジターは地域の方」(玉井社長)と位置づける。大久保市長は「飯能市の再生なくして日本の再生なし、をモットーにやっていいきたい」と意気込む。

とはいえ、やはり都心部からの顧客獲得は成功の要になる。すると今後、間違いなく対応が必要になるのは、現地への交通アクセスの改善だ。飯能駅へは東京・池袋駅から西武鉄道の特急レッドアロー号に乗り約40分。さらに飯能市の中心市街地から3キロメートルほど森の中に分け入っていかなければならず、シャトルバスなど何らかの交通手段が必要になるだろう。

最寄りの高速ICから6kmの位置

自動車でのアクセスは、圏央道の狭山日高インターチェンジ(東京都心から1時間強)、そこから約6キロメートル(10~15分)という距離だ。

ムーミンはそのキャラクター自体が世代を超えた女性に人気で、関連グッズも売れている。さらに今回のパークはショッピング関連エリアも、売りの一つだ。北欧雑貨などの買い物目当てに訪れる女性客の心をしっかりつかみたいところ。そのためには、自動車以外の交通手段も充実させる必要があるだろう。

テーマパークに限らない話だがビジネスが持続的に成長し、安定収益を上げていくためには新規客の獲得だけでは限界がある。パークの内容はもちろんのこと、アクセスの不便さを感じさせないことがリピーターを獲得するための条件の一つとなる。

西武鉄道の若林久社長は「現地での交通アクセスの利便性向上に協力していきたい」と、パーク開業に向けた交通アクセス改善に意欲を示している。西武鉄道がどこまで踏み込めるかが、カギとなるだろう。

長瀧 菜摘 東洋経済 記者

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ながたき なつみ / Natsumi Nagataki

​1989年生まれ。兵庫県神戸市出身。中央大学総合政策学部卒。2011年の入社以来、記者として化粧品・トイレタリー、自動車・建設機械などの業界を担当。2014年から東洋経済オンライン編集部、2016年に記者部門に戻り、以降IT・ネット業界を4年半担当。アマゾン、楽天、LINE、メルカリなど国内外大手のほか、スタートアップを幅広く取材。2021年から編集部門にて週刊東洋経済の特集企画などを担当。「すごいベンチャー100」の特集には記者・編集者として6年ほど参画。2023年10月から再び東洋経済オンライン編集部。

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