「7年の婚活」やっと出口見つけた43歳彼女の結末 無料アプリ→結婚相談所で意外な出会いが

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そのフォローをしてくれたのがカウンセラーだった。明るい聡子さんと過ごす時間を楽しんでいるという感想を秀樹さんから聞き出して伝えてくれたのだ。気が楽になった聡子さんは何度か会ううちに秀樹さんの美点を見つけられるようなった。

「とにかく真面目な人で、食事中に私が話し始めると箸を置いて傾聴の姿勢になるんです。デートの行き先はいつも私が決めるので『たまにはアイデア出してや』と思ったりしますが、USJでも美術館でも本人もちゃんと楽しんでいるようなので、感覚はズレていないと思うようになりました」

秀樹さんは趣味がないわけではない。ゴルフやバイクに親しんでいる。しかし、聡子さんはどちらにも興味がない。結婚後もゴルフ場やツーリングには秀樹さんは一人で出かけている。

「家を建てるぞ、新婚旅行に行くぞ、といった大枠は主人が決めてくれます。私はいろんなことをコチョコチョ調べる担当です。いい役割分担なのかもしれません。主人は医療現場で鍛えられているので、目覚ましが鳴ったらパキッと起きられるのもすごいなと思っています。私は寝床でグズグズしてしまうほうです……。今では頼れる主人のことがすごく好きです」

お互いの親族を一緒に大事にできる喜び

他にも意外な喜びがあった。聡子さんと同じく、秀樹さんも兄と姉がいる末っ子で、しかも年齢が離れている。甥っ子はすでに結婚していて子育て中だ。秀樹さんの両親は末っ子の結婚相手である聡子さんをカラオケブース付きの家でいつも大歓迎してくれる。

「特にお父さんは周りにいる人のことを大好きな人で、私の甥っ子や姪っ子にもお年玉を用意してくれるんです。私の父も人好きだったので、葬儀にはびっくりするほどたくさんの人が来てくれました。主人と結ばれたおかげで、父親が再来したような気持ちになれています」

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秀樹さんも聡子さんの母親のために車を出してくれたりしている。お互いの親族を一緒に大事にできるのは結婚生活の大きなメリットだ。実の親とは衝突しやすくても相手の親とはほど良い距離感で付き合えたりする。人間関係の妙味だと思う。

「私は結婚前から妊活サプリを飲んでいました。主人も子どもが欲しいと言ってくれているので、1年ほど不妊治療をしているところです。今のところ結果は芳しくないので、45歳をめどに終わりにしようかなと思っています」

人生の道のりは決して理想通りにはいかない。別れに耐え、夢を諦めなければいけないことも多い。「もう若くない」と自覚した頃からそういう悲哀はますます増えていく。しかし、肩を寄せ合えるパートナーが傍らにいてくれたら、励まし合って前を向いて歩き続けられるのではないだろうか。

本連載に登場してくださる、ご夫婦のうちどちらかが35歳以上で結婚した「晩婚さん」を募集しております(ご結婚5年目ぐらいまで)。事実婚や同性婚の方も歓迎いたします。お申込みはこちらのフォームよりお願いします。
大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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