機能性食品で「怪しい健康食品」を取り除いている 阪大・森下氏が指摘する「小林製薬問題」の本質
食の安全に関する問題
――小林製薬のサプリに関する報道を、どう見ていますか。
まだ原因ははっきりしないが、製造工程でなんらかのアクシデントがあったのだろう。サプリから検出されたという「プベルル酸」の腎毒性はまだわかっていないし、誰かが何かを混ぜた可能性もゼロではない。単にカビの混入による食中毒の可能性もある。
紅麹自体は古くから使われている食品で、安全性は高かったはず。ただ報道によれば、小林製薬の製造における紅麹の発酵過程は長い。工程の途中で何らかの不純物が入ったのだとしたら、製造過程や出荷時の品質管理で防げていたことだ。
そうであればこれは健康食品だけでなく、食品すべてで起こりうる問題。機能性表示食品制度の問題ではなく、食の安全に関する問題だ。問題の本質を考えないと、再発防止につながらない。


















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