セクシャルハラスメントの問題については、定款を変更して再発防止に努めるべきという株主提案も出された。株主提案の第5号議案として、定款に以下の条文を加えることが提案された。「当社グループは、安倍政権の推進するすべての女性が輝く社会づくりの趣旨を十分に尊重し、女性行員に対するセクハラの防止に努めるとともに、準強姦等セクハラの被害者に退職を強要したり不利益を課することなく、被害者が復職できるよう最大限努力するものとする。」という条文を定款に追加すべき、という株主提案だ。
今年2月、一部週刊誌で、みずほ銀行に勤務する30代の女性行員が、同僚男性に準強姦された可能性が高いとの報道があったことを受けて提案された。株主は、「早急に真相を解明して発表するとともに、再発防止に努めるべきだ。被害者である女性行員が退職を促されるなどの不利益を受けるのは言語道断であるし、今後の人材獲得に支障を来すことになる」と迫った。
この株主提案に対する取締役会の意見は、「本議案に反対します」というもの。
従前よりセクシュアルハラスメントに関する方針の明確化およびその周知・啓発を行い、職場環境の適切な構築にグループ役職員全員が一体となって取り組んでおり、セクシュアルハラスメントの事実が確認できた場合は、被害者の労働条件に不利益が出ることのないよう適切に対応していると主張。こうした取り組みをしていることから、定款に本議案のような規定を設けることは不要だとした。
営業店の対応への不満を語る株主も
さらに、別の株主からは、営業店の対応についての意見があった。「こういう場で話していいかわからないが、私は昨年、詐欺にあった。そのことに関連して、みずほグループの店舗に何度も通った。足が不自由なので、バスに乗ると降りるのが大変なので、タクシーで通った。たらい回しにされ、何度も通うことになった。いったい顧客のことをどれくらい考えているのか。また、話がなかなか通じないので、支店長をお願いしますと言ったが、絶対に顔を出さない。そういう決まりがあるのか」。
これに対しては営業統括の岡部俊胤副社長が「個別の内容は存じ上げませんので、この部分についてはお答えできませんが、従業員教育では、お客様を第一に考え、お客様のお話しをちゃんと伺って対応するよう教育しています。まだまだ足りない部分があるかもしれませんが、引き続きみずほグループをご利用いただきますようお願い申し上げます。お客様に対して会わないようなルールがあるのかというご質問をいただきましたが、当然そのようなことはございません」と回答した。
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