一般車両の2000系は名古屋線系統向けに3両編成12本が製造された。名古屋方から制御車・中間電動車・先頭電動車の構成。1978年の製造当初、第1・第2編成は主電動機と台車を10100系から流用した。
1979年に製造の第3編成以降については、名古屋方先頭車の制御車のみ10100系の台車を使用したが、2003年以降の台車振替工事で置き換えられた。そのため、2代目ビスタカー譲りの台車を見ることができるのは第1・第2編成だけとなった。
日頃のメンテナンスを通じて2000系を見てきた富吉検車区の吉村貴和さんは「第1・第2編成は、ほかの車両と比べると加速・減速時の振動がはっきりとしている」と独特の乗り心地を指摘する。
観光列車に転身した編成も
2000系のうち、第7編成は急行の運用を想定して1987年にトイレを設置した。2013年には伊勢神宮の式年遷宮に合わせて観光列車「つどい」に改造、形式も「2013系」と改めた。車内にはイベントスペースやバーカウンター、「こども運転台」が設けられた。
当初は車体に伊勢志摩をイメージしたイラストが描かれていたが、2018年には一転、ブラウンとクリーム色のシックなツートンカラーにイメージチェンジ。湯の山線の「足湯列車」としても話題を呼んだ。が、2024年2月に再度、「メインカラーをポップで明るいイメージの『イエローグリーン』に変更」(同社)された。
近鉄の車両は製造から約20年ごとに1回目、2回目の更新工事を実施することが多い。2000系の第1・第2編成は更新工事が1回のみで、車内の内装などが2回更新した編成とは異なる。第3編成以降は「つどい」になった第7編成を除いてワンマン運転に対応している。
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