同じコンビニが「近所に何軒も出店」の意外な勝算 セブン-イレブンが競合を圧倒する納得の理由とは

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実はファミリーマートやローソンなど、他の大手コンビニチェーンと比べて店舗の展開エリアの拡大スピードがゆっくりしているのです。

セブン-イレブンは、いわずと知れた国内で2万店以上をFC展開するコンビニエンスストアナンバーワン企業。

現在、同社をはじめ、大手コンビニチェーン3社はいずれも日本全国47都道府県に進出を果たしており、全国進出を果たした年と、その当時の展開店舗数を見ると、明らかな違いがわかります。

競合をはるかに上回る店舗数での全国展開

セブン-イレブンが、沖縄県で出店し全国進出を果たしたのは2019年。そのころの店舗数はすでに2万店を超えていました。

いちばん早いタイミングで全国進出を達成したのはローソン。1997年沖縄県への出店で全都道府県に店舗を展開することになり、当時の店舗数は6000店余りでした。

ファミリーマートの場合は2006年。こちらは北海道が最後の進出エリアになりましたが、約1万2500店の規模がありました。

また、業態は違いますが、ドラッグストアチェーンのマツモトキヨシホールディングス(現マツキヨココカラ&カンパニー)が、和歌山県への出店で全都道府県に店舗展開を達成したのは2020年のことで、店舗数は1700店規模でした。

このことから、いかにセブン-イレブンが、ドミナント戦略を展開することにより、じっくりと店舗の出店エリアを広げてきたかがわかると思います。

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