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オーストリア鉄道「新型レイルジェット」の大進化 特急車両も「低床化」でバリアフリーを徹底

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技術的な特徴としては、旧タイプとの比較で30%も軽量化された新型台車が挙げられる。軽量化によって乗り心地が向上したほか、エネルギー消費量の削減にもつながっている。

また、窓ガラスはシーメンスが開発し特許を取得した、電波の透過性が高い特殊ガラスを採用している。これは標準的なガラスとの比較で約50倍もの電波を通し、車内で携帯電話(欧州では通話可能な車両がある)やインターネットが快適に使用できる環境を提供している。このほか、自己診断システムの導入によって車両の状態を常時監視し、適宜データを車両工場へ転送することでメンテナンスを効率的に行い、故障を未然に防ぐことが可能となる。

食堂車に加えて軽食自販機も

車内は、ビジネス(特等)と1等はこれまでと同様の構成で、ビジネスは最大定員4人の個室、1等は横2+1列のオープン座席となっている。

個室は車端部に2部屋が設けられているが、興味深いのはこの2部屋は完全に壁で仕切られているものの、その壁がガラスとなっていて、隣の部屋が見えるという点だ。欧州のコンパートメントは死角が多いことから犯罪の発生確率が高く、近年は日本の特急車両などと同じオープンスタイルの車両が主流となっているが、一方で個室というプライベート空間を確保できるため人気もある。ÖBBの答えは、2つの部屋をガラスで仕切ることで死角を減らすというところにたどり着いたようで、2等車に設けられた個室も同様の構造だ。

ビジネス(特等)の座席(撮影:橋爪智之)
1等車の内装。2列側はベンチシートになっている(撮影:橋爪智之)

座席は、従来車では2人がけの場合2席が完全に分割した構造だったが、新型は1等、2等ともに2人がけ席が一体となっており、一見するとベンチのようにも見える。隣に誰も座っていない場合、ひじ掛けを収納すれば座席を広く使うことができるのが特徴だ。

前席の背の部分にあるテーブルは上下2段で、上段は小物を置くスペースとして活用できるほか、NFCワイヤレス充電器を内蔵している。電源は通常の230Vコンセントのほか、携帯電話充電用のUSBポート、NFCワイヤレス充電の3つがある。車端部の荷物スペースはナイトジェットと同様にチェーンロックを装備している。

1等車の座席(撮影:橋爪智之)
座席背面のテーブルは上下2段式だ(撮影:橋爪智之)

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