G6の販売の変調は、中国の自動車市場でメーカー間の価格競争が激化し、相対的な割安感が薄まった影響が大きい。
「2024年の価格競争はますますエスカレートするだろう」。小鵬汽車の創業者で董事長(会長に相当)を務める何小鵬氏は、決算説明会でそう危機感をあらわにした。
同社は販売失速に歯止めをかけるため、販売ルートの拡大を急いでいる。2023年には中国各地の160社以上の自動車ディーラーと代理店契約を締結。2024年7~9月期中に全国の販売店数を600店に増やし、(これまで手薄だった)地方都市での販売を強化する。
法人向けサブブランドを投入
小鵬汽車は新たなサブブランドの立ち上げを準備しており、2024年4月に開催される北京モーターショーで第1号モデルを発表する。その成否も、同社の先行きに大きな影響を与えそうだ。
このサブブランドは、ネット配車サービス大手の滴滴出行(ディディ)のスマートEV開発部門が源流だ。小鵬汽車は2023年8月に同部門を買収。「MONA(モナ)」というコードネームで呼ばれる第1号モデルは、10万~15万元(約209万~313万円)の価格帯を予定し、当初は(配車サービスやタクシーなどの)法人向けを中心に月間1万台の販売を目指す。
経営トップの何氏は決算説明会で、サブブランドの成功の条件について次のようにコメントした。
「この価格帯で基本性能がしっかりした、高度なスマート運転機能を備える良いクルマを作り、なおかつ利益を上げるのは極めて難しい。それを実現するには、規模拡大によるスケールメリットの確保とシステム化を通じた業務効率の改善を強く推し進める経営能力が必要だ」
(財新記者:戚展寧)
※原文の配信は3月20日
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