フレッシュネス知られざる「アボカド10年」の真価 今年で10年目を迎えた、春恒例の限定メニュー

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しかしこのマイナス面こそ、アボカドにおいてフレッシュネスがリードできている理由でもあるのだ。

なお、卵とアボカドの値上がり状況について調べてみた。鶏卵の2023年の平均価格はキロあたり395円で、2020年の230円に比べ大きく値上がりしている。アボカドの2023年の平均価格はキロあたり465円。2020年は450円なので、15円値上がりしている。アボカドが安くなる時期は春ではなく、夏から秋、冬にかけてのようだ(上記データは東京中央卸売市場のホームページより)。

物価の優等生と言われた卵だからこそ、物価高騰の影響が大きかったようだ。マクドナルドの月見バーガーも、2021年に340円、2022年に360円、2023年は420円と値上げ。ちなみにフレッシュネスについては、2021年に650円、2022年に690円、2023年790円(すべてクラシックアボカドバーガー)と、割合大きな値上げ幅になっている。

コンセプトは「大人がくつろげるバーガーカフェ」

フレッシュネスバーガーは1992年、渋谷区富ヶ谷で第1号店をスタート。アメリカのロードサイドのハンバーガーショップをイメージし、「大人がくつろげるバーガーカフェ」をコンセプトに展開してきた。

フレッシュネスバーガー富ヶ谷店
フレッシュネスバーガーのスタートは1992年、富ヶ谷店から(写真:フレッシュネス)

運営会社のアメリカンクリエーションは1981年に創業しており、2016年に外食事業を分割してフレッシュネスを設立。同時期に「大戸屋」「牛角」なども傘下に収めるコロワイドグループに参入している。

現在、全国に154店を展開しており、うち、59店が直営店だ。

富ヶ谷店内観
富ヶ谷店内観。アーリーアメリカン調のくつろげる内装を目指している(写真:フレッシュネス)

国産野菜へのこだわり、店内調理など、モスバーガーと共通するところもあり、筆者の私見だが、味においても評価できる。たまに、パクチーの入ったバーガーなど先鋭的な商品も発売しており、マニアな人気のあるチェーンと言えるだろう。

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