自民・田村氏「紅麹サプリは製造工程で問題か」 「機能性表示食品制度」についても議論が必要
松山キャスター:今回、小林製薬が公表するまでにおよそ2カ月かかっている。対応の遅れについてはどう考えるか。
ガイドラインだけでなく法律の強化も視野に
山井和則(立憲民主党・衆院議員、元厚生労働大臣政務官):ここは一番深刻な問題だと思う。あまり早く商品を止めすぎて、結果としてそうじゃなかった場合に企業が損害をかぶるので、その時は何らかの支援になる補償が必要だと思うが、原則としてはガイドラインがあって、機能性表示食品について届け出者は、評価の結果、届け出食品による健康被害の発生および拡大のおそれがある場合は消費者庁に速やかに報告するというガイドラインがある。残念ながら結果的には、このガイドラインを小林製薬は守らなかったと言わざるをない。
そういう意味では、今後の再発防止策として、少なくとも即日とは言わないが、もうちょっと速やかに健康被害に関する報告を義務付ける対策なり、また、必要であれば法改正なりそういうことを今後、原因究明がなされた後だが検討する必要があるんじゃないかと思う。
松山キャスター:まさに成長産業として位置づけて、これまで(機能性表示食品を)育成してきた側面もある中で、こうした健康被害の再発防止をどうやって図っていくのか。
田村氏:まず、機能性表示食品だとか、届け出さえもいらない栄養機能食品だとか、こういうものがどういうものかということを、もっと政府が広報しなきゃいけないと思う。トクホとどう違うのかと。機能性表示食品が全くもっていい加減かというとそうでもなくて、これはこれで一応効果があるということを専門家が査定した論文、こういうものを専門誌に載せている。そういう要件もあるから、ある程度専門家が見て、理解しているようなものであることは確か。ただ、政府がそれをちゃんと検査してない。それから、安全性もあくまでも、それぞれの企業の言い分であって、政府が安全性をちゃんと見てるわけではない。
一方で、そういう安全性だとか有効性というものを国民が知ろうと思えば知ることができる。そういうものであるということをちゃんと説明をしないと、国民がサプリメントに対して全部トクホみたいなイメージを持ってしまうことは大きな問題だ。それから、サプリメントというのはあくまでも栄養の補助的なものであって、薬とのいろんな飲み合わせもある。だから、本来は薬剤師に相談しながら使っていただくことをやらないと、体にいいと思ってたら、この薬との飲み合わせで悪かったということは当然起こりうるので、そういうことも気をつけながら使っていただきたい。