小林製薬、紅麹の健康被害で問われる"らしさ" 訪日需要や海外拡大もヒット不在が課題だった
「製品と死亡との因果関係が疑われる事象を1件把握いたしました」
3月26日、日用品大手メーカーの小林製薬は、腎疾患で亡くなった消費者が生前に同社の紅麹関連商品を使用していたとして、製品と死亡との因果関係が疑われる事象があると発表した。
同日に厚生労働省は小林製薬に聞き取り調査を行った結果、健康被害が多数報告されており、2人目の死亡事例が報告されたと発表。対象商品「紅麹コレステヘルプ」「ナイシヘルプ+コレステロール」「ナットウキナーゼさらさら粒GOLD」を廃棄するよう命令した。
現時点で原因となる成分は特定されておらず、商品と腎疾患等との関連性も確定していない。小林製薬は一部の紅麹原料に「未知の成分」が含まれている可能性があるとして調査を続けている。
公表まで1カ月かかった
22日の会見で小林製薬の小林章浩社長は、「2月6日にこの話を聞き、何らかの形で回収になるだろうという覚悟を持った」と語ったが、実際には公表まで1カ月以上の時間がかかった。
「当該製品が原因かわからず、(自主回収の)判断はその時点ではできなかった。原因究明に時間がかかってしまったことを大変申し訳なく思っており、判断が遅かったと言われたらその通りだ」と小林社長は説明した。
会社側は該当商品の自主回収費用は現時点で18億円程度を見込むが、健康被害が次々と明らかになる中で影響がさらに拡大する可能性もある。
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