ふかわりょうが"サイテー男"の小説に込めた思い 「B面があるからA面がある」その言葉の真意は

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「過去の偉人たちは、ファンタジーになっちゃってるわけじゃないですか。

天才だったら何をしてもいいとは思っていないですが、A面を享受している私たちが、ひとたび、B面が気に入らなくなった時に、そのレコード自体を破棄してしまうのですか?と。今、そこを問われている気がするんです。

B面があるからこそ、A面がある。そのことに、もう少し冷静に向き合いたいなと思っている」

小説だからできた表現

近年は、エッセイを立て続けに発表していたふかわさんだが、今回は小説。

そのため、自分のことを書くわけではないという前提がありつつも、「小説だからこそ、エッセイでは書けないこと、つづれない本音の部分もある。

それはあくまでも僕側のモチーフであって、読者にはあくまでエンタメ作品として楽しんで欲しいです。

ただ、そういうモチーフがあることが、自分の中で執筆のモチベーションになる」

とはいえ、登場人物たちに具体的なモデルはいない。

「曲づくりと一緒で、自分の中に完全オリジナルがあったとしても、これまで無意識に吸収してきたものが、何らかの形で投影されていると思うので、小説もそれと同じだと思う」

ふかわりょうさん
(撮影:梅谷 秀司)

前述の通り、ふかわさんのアウトプットする領域は、テレビ、ラジオ、音楽、エッセイなど幅広い。

ふかわさん自身が経験したこと、感じたことをどのように出し分け、使い分けているのだろうか?

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