帽子とカプチーノと○○、実は同じ語源だった! 語源を探ると見えてくる意外な単語の関係性

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彼は4世紀の人で、スルピキウス・セウェールスという同時代の作家が伝えるところによると、若いころから優しい人間で、困っている人を助けることを常としていました。また、彼は後に聖人になりましたが、最初はキリスト教徒ではありませんでした。

ある日、軍人であった彼が武器を持ってフランス北部の都市アミアンにいた際に、彼の前に物乞いが現れます。その物乞いは何も身に着けておらず、道行く人に着るものをねだっていました。その時は冬のど真ん中、しかもその年は多くの人が亡くなるほどの厳しい冬でした。

マールティーヌス自身も外套を1枚羽織っているだけで、気前よく他人に服をあげられるような身なりではありませんでした。

他の通行人たちもその物乞いに服をあげる様子はなく、自分が与えなければならないと思ったマールティーヌスは携えていた剣を用いて外套を切り、半分をその物乞いにプレゼントしました。結果的にみすぼらしい身なりになったマールティーヌスは通行人の笑い者になってしまいました。

しかしながらその夜、彼は夢の中で、半分だけの外套を身に着けたイエス・キリストを見るのです。そしてイエスは大勢の天使たちに向けて「マールティーヌスは、この服を私に着せてくれたのだ」と告げました。

彼はキリスト教の洗礼を受けることにしました。彼の着ていた外套は大変に珍重され、それを保存していた建物もcappellaと呼ばれるようになり、cappellaの指す範囲が広くなって「礼拝堂」も指すようになりました。これが英語のchapelの語源になっています。

アカペラや合羽も

また、伴奏を伴わない曲を指す「アカペラ」もchapelと同じ語源を持ちます。まず「アカペラ」は、「教会風の(a cappella)」という意味のイタリア語です。

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