利益4兆円超えのトヨタ自動車 "王座維持"のカギ 北米HV、東南アジアEV… 最新リポート【前編】

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トヨタのEV販売台数は2023年4〜12月で8.7万台。マークラインズによると、同年のメーカー別EV販売台数ランキングでは24位にとどまる。2024年3月期の販売台数計画も当初は20万台としていたが、上期に12.3万台、第3四半期には12万台と下方修正が続く。

トヨタ初の量産EV「bZ4X」は販売台数が伸び悩む(写真:トヨタ自動車)

部品メーカー幹部の驚き

ただ、トヨタはEV逆襲の準備にも余念がない。2020年代後半に向けて、EVに特化した生産手法の採用や全固体電池をはじめとする複数の高性能電池の展開、独自OS(基本ソフト)「アリーン」の搭載など、生産や開発、事業といった幅広い領域で変革を図る。

高級車ブランド「レクサス」からは、こうした先進技術を盛り込んだ次世代EVを2026年に投入する。空気抵抗を徹底的に抑えることで航続距離も1000キロメートルにまで伸ばし、テスラや中国勢とも真正面から戦えるEVモデルとしてトヨタ内部からの期待も強い。

「足元では、現状から4倍以上のEV月産計画について打診が来ている」

部品メーカー幹部はトヨタがEVでも急激に生産の拡大を図ろうとしていることに驚きを隠さない。トヨタは2030年までにEVの世界販売台数を350万台に引き上げる計画を掲げる。今後はHVで得た収益をEVやソフトウェアといった新領域にいかに効率的に振り向け、競争力のある新型車を開発できるかが焦点になる。

※後編はこちらからご覧いただけます。

横山 隼也 東洋経済 記者

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よこやま じゅんや / Junya Yokoyama

報道部で、トヨタ自動車やホンダなど自動車業界を担当。地方紙などを経て、2020年9月に東洋経済新報社入社。好きなものは、サッカー、サウナ、ビール(大手もクラフトも)。1991年生まれ。

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