その後行われた株主からの質疑応答では、アプライド社との経営統合の白紙化について質問が集中した。
ある株主は、「統合でレベルアップして企業力も世界的に拡大すると、株主として期待していた。技術力のある東京エレクトロンが飛躍する機会だったので、残念に思っている」と、落胆の気持ちを表明。また、別の株主は白紙化を受け、今後のアプライド社との関係の悪化に対する懸念も示した。
このような質問に対し、東社長は、「統合に匹敵する効果を単独でも是が非でも達成したい」との意気込みとともに、「もともと製品は重なるところが少ないので成立すると考えていたが、次世代製品、開発品まで審査の対象になるという、米司法当局との認識の違いがあった」と経緯をあらためて説明。両社の関係も良好なままとした。
今後は材料関連での提携も視野に
また、今後のほかの企業の連携についての質問に対しては、基本的には単独での成長戦略を構築しているとしながらも、「今後は(半導体)材料関係も非常に重要な領域になっていく。日本メーカーは材料が強い。そのあたりとも協力関係を探りながら、抜群の競争力をつけていきたい」と語った。
その後の採決では、取締役13人の選任や、取締役賞与の支給、取締役への株主報酬としての新株予約権の発行、といった6つの議案はすべて可決。所要時間は前年とほぼ同じ94分で、大きな混乱もなく終了した。
なお、統合の白紙化を受けてあらためて策定している、今後の単独での中計経営計画の詳細については「なるべく早く、夏までに」(東社長)中期経営計画を策定、発表するとした。
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