「マルハラ」を認めると組織が破綻する3つの理由 若い世代に合わせるべきタイミングの見極め方

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マルハラがパワーハラスメントの一種、というのであれば、どこに該当するのだろう? 「(2)精神的な攻撃(脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言)」であろうか。

いや、いくらなんでも過剰解釈だ。過剰というか、過激と表現したほうがいいか。さすがに「マルハラ」をハラスメントとして認定し、ビジネスチャットでコミュニケーションをとるときは、「語尾に句点をつけないように」とルールを設け、職場で周知徹底させることはできないだろう。

あくまで「ノイジーマイノリティ」にすぎない

3つ目が現実的な視点だ。そもそも、マルハラを認定して職場がより健全化し、生産性がアップするのか。20年以上、現場で支援してきたコンサルタントとして、現実的な視点で考えたい。

その際、活用したいのがサイレントマジョリティとノイジーマイノリティという言葉だ。

サイレントマジョリティとは、積極的に発言しない多数派のことだ。サイレントマジョリティの反対は、積極的に発言する少数派である。あまりに声高に主張するので「ノイジー(うるさい)」「ラウド(やかましい)」という言葉をつけて「ノイジーマイノリティ」「ラウドマイノリティ」と呼ぶこともある。

もちろん、サイレントマジョリティはスルーすべきではない。たとえば、

「まだ経験が浅いうちは、しっかり残業して経験を積め」
「若いうちから週末に休んでばかりいると、はやく成長しないぞ」

などと一部のマネジャーが日頃から口にしていたら、社内全体の長時間労働は減らないだろう。「同調圧力」が働くからだ。

だからこそ、チームには心理的安全性が必要なのだ。「健全な衝突」ができるぐらいに意見を出せる環境が保証されていなければならない。サイレントマジョリティが「サイレント」のままにならないように、である。

サイレントマジョリティは、どちらかというと「受動的」だ。積極性が足りないから、不満を感じても我慢してしまう。

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