日本の季節行事は「食品廃棄の温床」という現実 外国人が驚く「商品の種類」とパッケージの美さ

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イタリア・トリノ市内大型スーパーの野菜売り場
2月に撮影した、イタリア・トリノ市内大型スーパーの野菜売り場。大量に仕入れすぎたということか、20%オフの大セール中だった(筆者撮影)
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お菓子を売るために発明されたと言われるホワイトデー。頂き物をしたら必ずお返しをする、という日本人のお行儀の良さ、義理堅さにピタリとハマり、定着した日本独自のイベントが、今では東アジア諸国にまで広まり人気を博しているという。だがイベント的に食べ物を売り買いするその陰で、廃棄の運命をたどるお菓子たちの存在が気になってくる。その日が目前に迫る今、日本と諸外国の食料廃棄について考えてみた。

「日本VSイタリア」どれぐらい食品を廃棄している?

世界では毎年25億トンのもの食料が廃棄されているという。2011年には13億トンだったというから、10年で2倍になってしまったのだ。この数字は総生産量の約40%、20億人分の食料を捨てている計算になる一方で、8億2800万人、10人に1人が飢餓状態で、31億人は健康的な食事が得られない状態だという(日本財団ジャーナル)。

作っておいて捨てている。世界中の人に十分に足りるだけ生産していながら栄養不良で死んでいく子どもがいる。人間って、自分も含めていったいどこまでバカなんだ、と悲しくなってくる。そのうえ、食べない食品を生産し輸送するエネルギーやコストも無駄にし、CO2の排出に貢献までしているのだ。世界の人口が激増し、食料難の時代がやってくるという近い将来に向けて、廃棄どころかすべての食料をすべての人に配分できるシステムを構築しなければいけないというのにだ。食料自給率が低い日本は、人ごととしてのんびりしている場合ではないのではないか。

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