汚部屋育ちの40代が苦手な「掃除」と和解するまで 植え付けられた苦手意識はあえて「克服しない」

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筆者の母は、掃除が嫌いで洗顔も歯磨きも嫌い。歯磨きをしないから歯はほとんどなく、メガネは油汚れでギラつき、いつでもどすっぴん。髪もとかさずボサボサ頭の絵に描いたような不潔な身なりをした人で、近所の人に陰で「インディアン」とか「赤軍派」とかニックネームをつけられていました。

とはいえ、物知りで面倒見もよく、人懐っこい性格であったため、お友達も多く「社会不適合者」というよりは「変わり者だけど人気者」というポジションを得た、愛されキャラではあったのですが。

そんな母には掃除機をかける習慣がありませんでした。居間にはカーペットが敷かれていましたが、いつでも砂場のようにざらつき、部屋の隅には髪の毛がからまったものがあちこちに常駐している状態がデフォルト。

ご存知ですか? 掃除していない家はほこりや砂よりも、髪の毛が家を覆い尽くしていきます。ちなみに我が家では、髪の毛が足の指にひっかかり、足をくじくぐらいになると、新しいカーペットを買って、今までのカーペットの上に重ねて敷いてリセットするという、臭いものに蓋をする方式が採用されていました。

小学5年で初めて自分の家がほかと違うことに気づく

猫と犬
猫と犬の抜け毛の量は莫大です。掃除をさぼるとあっという間に毛まみれ空間に…(筆者撮影)

初めて自分の家庭が人の家より汚いということに気づいたのは、小学校5年のとき。遊びに来た女友達に「ハル子の家、髪の毛だらけやな。掃除機かけてないんちゃう?」と質問されたのでした。

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