欧州から来た彼がスーパーのバナナに見た意識差 日本の過剰包装を再考する時期ではなかろうか
プラごみ削減のため自治体も動いている。京都府亀岡市は2021年1月から、全国初となるレジ袋の提供禁止まで踏み込んだ。
亀岡市は毎年、同市を流れる一級河川の桂川(通称:保津川)の漂着ごみを子どもたちが調査している。市の調査結果では例年、漂着ごみ数上位20品目の中に、必ず買い物レジ袋が入っていた。
これが禁止条例の制定以降、上位20品目から外れ、保津川に流れ着くレジ袋の数は大きく減少し、上位20品目から外れたという。また同市は条例制定以降、市内のスーパーでのマイバッグ持参率が98%を超え、毎月約63万枚のレジ袋削減につながっていると推計している。
異常気象への危機感
ロビンさんによると、ベルギーでは気候変動に対する危機感は若年層を中心に過去2〜3年で急速に高まっているという。プラ包装を使用しない商品を扱う専門スーパーを選んで買い物に行く人もいる。
こうした行動の背景にあるのは、近年の夏の猛暑、不規則な天候、洪水の多発などに対する危機感だ。ロビンさんの家の近くの通りは、以前は約15年に1回程度だった洪水が、過去3年で3回も発生した。
日本も昨年は記録的な酷暑に見舞われた。熱波、海水温の上昇、豪雨などの極端な現象は、炭素依存の人間活動によって増幅されている。地球温暖化はある臨界点を超えてしまうと、気象システムや生態系な悪影響を与え、後戻りできない状態に陥ることが科学者から指摘されている。
プラスチック使用をすぐにゼロにすることは不可能だが、バナナなどのプラ包装が本当に必要なのかどうか、再考する時期ではないだろうか。
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