岡山の廃線「片上鉄道」代替バスは別ルートの事情 貨物の流れから人の流れへ交通路が再編された
片上鉄道の起点であった片上駅は、1962年の国鉄赤穂線全通より先に存在しており、とくにほかの鉄道との接続はなかった。現在、駅跡はスーパーマーケットなどになっている。最寄り駅はJR赤穂線の西片上駅で、歩くと5~6分かかる。
片上―和気間は日生運輸が撤退した際、備前市と和気町の市町界を越えるためか、「代替バスの代替バス」が設定されず、しばらくの間、直通する公共交通機関がない状態が続いた。これが解消されたのが2019年で、備前市営バス、和気町営バスが共同運行する片上和気線の形で復活している。
片上―和気間は別ルート
このバス系統の起点は備前市の中心部である備前片上駅前。当然の施策だが、備前市内の主要公共施設を経由してから和気へ向かう。ただ、片上鉄道は片上駅から東へ向かって発車し、西片上駅のすぐ側で赤穂線をくぐっていた。
しかし片上和気線は今も片鉄片上を名乗るバス停から西へ発車。国道250号、374号を走り、隣りのJR伊部駅近くまで行ってから赤穂線、山陽新幹線をくぐる。片上鉄道とは完全に別ルートだが、片上の次の駅は国道374号と合流してからさらに進んだ和気町内の清水であったため、鉄道を代替していると言えば代替している。
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