「トランプ相手ならバイデン有利」の愚かな発想 米民主党は皮算用にうつつを抜かしている
民主党は今年、大統領選挙のレベルでその種の介入を繰り返しているわけではない。「トランプを応援する人がいるとしたら、頭がどうかしている」。
2016年と2020年の大統領選挙に出馬したバーモント州選出の上院議員である民主社会主義者バーニー・サンダースの上級顧問を務めるファイズ・シャキールは「何を望むか、慎重に考える必要がある」と語る。「トランプは間違いなく有権者たちを熱狂させ、投票者数に関するバイデンの懸念を深刻化させる」。
トランプ相手でもバイデンは有利にならない
バイデンは、再びトランプと対決することを完全に予想しているかのように振る舞い、選挙を戦う動機は、2020年の大統領選挙での対戦相手をもう一度打ち負かしたいという点に尽きるということを明らかにしてきた。バイデンは記者団に対し最近、トランプが大統領復帰に動いてこなければ、2期目に出馬することはなかっただろうと述べている。
民主党の元ストラテジストで、現在はジョージタウン大学政治・公共サービス研究所のエグゼクティブディレクターを務めるモー・エレイシーは、どの共和党候補者が民主党にとって有利か予測しようとするのは愚かな行為だと話す。
「政治が分断しているということは、何がどうなっても接戦になることを意味する」とエレイシーは言う。「選挙で誰が対戦相手になれば有利になるかの皮算用をやめて、自らの陣営の候補者に意識を集中し始めるべきだ。何がどうなったとしても、厳しい戦いになる」
(執筆:Peter Baker記者)
(C)2023 The New York Times
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