転職ならグーグル、新卒なら三菱東京UFJ--人気企業ランキングから見た学生と社会人の違い
6月21日に人材サービスのインテリジェンスが運営する転職サービス「DODA(デューダ)」が、「DODA転職人気企業ランキング2011」を発表した。その約1週間前の6月13日発売の『週刊東洋経済2011年6月18日号』は、文化放送キャリアパートパーナーズ(文キャリ)の協力で、大学生の就職人気ランキングである「就職ブランドランキング300」を発表した。
2つのランキングの内容は大きく異なり、両方のランキングのトップ10に入った企業はオリエンタルランドと全日本空輸(ANA)のみ。社会人はメーカー志向とグローバル志向が強いのに対して、学生は金融志向と反グローバル志向が強い。社会人と大学生の意識の違いは明かで、学生の保守化が目立つ。
まず、社会人対象に調査した「DODA転職人気企業ランキング2011」から見てみよう。
同ランキングでは、昨年に引き続きグーグルが1位。事業の先進性やスピード感が評価されたほか、社員の能力を最大限発揮するための職場環境や待遇も好感された。2位は昨年3位より順位を上げたトヨタ自動車。リコール問題を乗り越え、本来持つ高い技術力や事業戦略を改めて評価する人が増えた。3位は昨年2位のソニーで、世界に通用する技術力の高さがトップ3入りにつながった。
上位10社のうち5社がメーカーと、社会人のメーカー志向が強い。「社会人は一時的な業績低迷に影響されることなく、企業の持つ経営資源や商品力、事業方針などを踏まえて転職先を検討している」(DODA)。
また、今年のランキングでは、世界に7億人以上(2011年5月末時点)のユーザーを持つFacebookが、昨年の300位圏外から32位に急浮上。その他、楽天、ヤフー、サイバーエージェントなど、インターネット業界のトップ企業が順位を伸ばす結果となった。