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岸田首相、裏金問題への対応が遅れた「衝撃の真相」 検察の動きを把握せず、「解散」の環境作りを優先

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  • 青山 和弘 政治ジャーナリスト、青山学院大学客員教授
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そして10月22日の衆参補欠選挙の情勢がいよいよ厳しくなってくると、岸田首相は最後の切り札を出した。所得税と住民税の減税だ。

しかし補選2日前に打ち出した減税案は、完全に裏目に出た。国民に「選挙目当ての愚策」と捉えられたのだ。補選はなんとか1勝1敗でとどまったが、内閣支持率は底が抜けたように下がり始め、各社で岸田内閣発足以来最低を記録した。そして11月9日の朝、朝日新聞、読売新聞、NHKの3社に大きな見出しが躍った。

「岸田首相 年内解散見送り」

この段階ですでに今年中の解散は、日程的にも支持率的にも極めて難しくなっていた。岸田首相は6月解散をギリギリまで迷って、「解散権をもてあそんだ」と批判を浴びた反省から、今回は早く店じまいをしたのか。

しかし、その日に開かれた自民党の幹部会で岸田首相は、苦々しい顔でつぶやいた。

「私は解散について、いままでと同じことしか言っていない」

自分ではない解散させたくない誰かが、この報道を主導し、解散権を奪いにきた。岸田首相の表情には怒りがにじんでいたという。

クリスマス総選挙も考えたが…

実際、岸田首相はまだ解散をあきらめなかった。ある自民党幹部もこう語っていた。

「今からでも解散したほうがいい。支持率が低くてもまだ自公で過半数割れすることはない。しかし、派閥パーティー券をめぐる捜査が本格化したら解散はできなくなる。あとから岸田首相の決断が、自民党を救ったことがわかる日が来る」

私もこのときにはパーティー券問題が単なる収入の過少記載ではなく、組織的な裏金作りの問題に発展するという情報を得ていた。とくに最大派閥の安倍派の問題が大きく、安倍派5人衆はみんな捜査対象だという。さすがの岸田首相にもようやく危機感が伝わったのか、ある日周辺にこう尋ねたという。

「これから解散して、クリスマスに総選挙というのは可能なのか」

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