会議で「代案出さず反対だけする人」へ賢い対処法 自分の意見が絶対に正しいともかぎらない
まずは上司が同意しやすい状況を作りましょう。心理学に基づいたテクニックで「イエス・セット」という話術があります。相手が「イエス」と答える質問を繰り返すことで、何度も同意をする内に反論がしにくくなるというものです。「はい」「そうですね」と同意してもらえる形の質問をたくさん用意してください。
手順としては、いきなり仕事の本題に入るのではなく、「いい天気ですね」→「はい」のような、誰に聞いてもイエスと返ってくる質問や、すでに合意のとれた話題で「あれは~でしたね」「そうですね」という感じに、3つ以上イエスの質問を繰り返し、それから本命の話題を振りましょう。
「イエス」という肯定的な反応を繰り返すうちに、「相手が言っていることがイエス」「相手の存在そのものがイエス」と、同意を重ねるほど反論しにくくなり、信頼関係を深めていくことができます。
上司にたくさん話してもらうようにする
また、自分が話すよりも上司にたくさん話してもらうようにしましょう。
そのとき、上司の意見が自分と違っても否定や批判をしたり、間違いを指摘したりしないでください。できるだけ穏やかに、上司の主張に同意できないときは「なるほど…」と否定も肯定もせず、「聞いている」ことや、「関心がある」ことだけは伝わるようにしてください。上司も自分の話をちゃんと聞いてもらえていると感じれば、こちらが話す内容に対して好意的になります。
もし、「やりたい企画を通す」ことが最善の結果なら、「提案」ではなく、「相談」の形で、上司自身に答えを出させるのもいいと思います。特別に難しいことではありません。こちらからは結論を出さずに、資料などを見せて相談していけばいいんです。
「もう、その答えしか出ないだろう」というところで「どうしたらいいと思いますか?」と相談して、「それは、こうしたらいいだろう」と、狙った結果を引き出せたら、「そうですよね」と賛同する。上司の気分を害さずに企画を通すならこの方法が一番だと思います。上司も頼られれば嬉しいし、結論を出したのが自分であれば、企画に反対もできません。
自分の意見に対立している相手の気持ちを正論で動かすのは難しいですし、それが上司なら尚のことです。やりたい企画を通すために上司に勝たなくたっていいんです。同意しやすい環境や状況を作り、少しずつ信頼関係を深めていきましょう。対立して勝ち取るよりも、ずっと楽に穏やかに、結果を出すことができると思います。
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