そのためには、「やる気は、自分が成長しているという実感が得られたときに湧き起こる気持ち」であることを大人側が理解しておくことが大切になります。
成長実感を得るための方法はいくつもありますが、今回は次の方法を試してください。
「伸びている部分」を探す
成績が上がっていない部分に焦点を当てるのではなく、「伸びている部分」に焦点を当てます。オール3でまったく変化がなければ、成績表のコメント欄で評価が高い部分や、テストでできるようになった部分を褒めます。
それらも一切ないと思う場合は、ただ見えていないだけです。子どもをよく観察していれば、プラスの部分を感じるはずです。ないことはありえません。
極論を言えば、中1より中2の内容のほうが難しくなっているので、同じオール3ということは、成長していることになります。このように成長している部分を言語化して伝えることから、やる気というものが芽生えてきます。欠点の指摘からはやる気は出ません。
(2)成果を出す勉強法
やる気が出たとして、次に必要なことは、成果が出るための勉強法です。筆者は中学生に勉強法講座を行っていますが、勉強の方法を教わったことがない子どもたちがけっこういて驚きます。一方、高得点を取っている子たちは、ほぼ同じ勉強のやり方をしています。実践すれば最短時間で点数につながる、ゲームのように “攻略法”があるのです。しかしそれが広まることはありません。このようにして成果が出る勉強法は一部の子たちの“秘密”として閉じ込められてしまうのです。
筆者の最新刊『中学生の勉強法ver.2.0』でも述べているとおり、最も確実な方法は、テストの2週間くらい前に学校の先生に「どのように試験勉強したらいいですか?」と聞きに行くことです。実技系の科目も同じです。
「試験に出る部分」でも「どこを勉強すればいいか」でもなく、「どうやって試験勉強をしたらいいか」を聞きに行くのです。先生は快く教えてくれるはずです。
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