「頭のいい子に育ってほしい」と願う親の重大盲点 親世代とは「頭がいい」の定義が違う
また、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の発達によって、個人の意見や情報を世界に発信する術は今や誰もが持っています。
フリーランスという働き方をする人も増え、組織に所属する道を選ばずとも、収入を得られるようになりました。極端に言えば、得意分野と熱意さえあれば、仕事をして食べていける社会になったのです。
「社会のしくみが変わった」ということは、すなわち「子育てにおいて心配したほうがいいポイントも変わった」ことを意味します。
30年前の親たちの不安は「まわりの子と比べたときに、わが子にできないことや足りないものがあること」でした。
ところが今後は、「まわりの人と同じ」であるだけでは、不十分です。「あなたはどんなことができる人ですか?」と問われたときに、「言われたことを、まわりの人よりも速く、正確にできます」では、AIに簡単に置き換えられてしまうだけで、アピールにならないからです。
これからの時代に必要なのは、「自分ならではの強み」を発揮する力。
「まわりの人と同じことができる」ことよりも、「苦手なこともあるけれど、誰にも負けないものも持っている」ことのほうが大事になります。
自分ならではの強みがあれば、ずっと選ばれ続ける人でいられますし、AIに取って代わられる不安もなくなります。
自分の強みを生かすには「自分軸」が大切
つまり、これからの時代における「頭のいい子」とは、「自分の強みを社会で発揮できる子」であると言えるでしょう。
では、そのような子になるには、何が必要か。私は「自分軸」だと考えています。自分軸とは、「経験や価値観に基づいた、自分なりの判断基準」のことです。
自分軸のある子は、自分を偽ったり無理な背伸びをしたりすることなく、ありのままの自分を出すことができます。そして「苦手なことがあったり、失敗したりもするけど、それも自分」ととらえ、自らの選択に責任を持てるようになります。
そんな子は、興味を持ったことを積極的に学び、強みを伸ばしていくことができます。
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