文部科学省が原発100キロ圏の放射能汚染の航空調査結果を発表、広範囲の汚染が改めて明らかに
文部科学省は16日、福島第一原発から約100キロ圏内の広域の航空機モニタリング調査の結果を発表した。5月18日から26日にかけて行った調査をもとに、地上1メートルでの放射線の空間線量の状況(下図1)と、地表に蓄積した放射性物質(セシウム134,137)の状況を調べている(下図2)。
空間線量の状況を見ると、毎時3.8マイクロシーベルト超の地域(図の黄~赤、1日を屋外8時間・屋内16時間過ごす想定で年間20ミリシーベルト超の被曝想定地域)が、南相馬市の西部で、計画的避難区域を越えて広がっているのがわかる。また、0.2マイクロシーベルトを超える比較的高い線量の地域は、南西方向の栃木県方面へは100キロメートルを超えて広がっている。
土壌汚染の状況では、1平方メートル当たり1000KBq(キロベクレル)超の地域(黄・赤)が北西50キロ、南西30キロあたりまで分布している。チェルノブイリ事故では、ほぼこの地域の汚染レベル1480KBqの土地が居住禁止区域とされた。チェルノブイリでは、555KBq超の地域は特別放射線管理区域として一時的な移住と農地利用の禁止が実施され、185KBq超は高汚染地域とされた。
■図1 空間線量の状況 地上1メートル 5月26日時点の換算値
■図2 土壌汚染の状況 セシウム134,137の地表面への蓄積量
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