他にも、画像生成AIを活用して実在しないインフルエンサーを作成し、多くのフォロワーを獲得するなど、個人レベルでもさまざまな社会実験が行われています。
グラミー賞はAIだけで作詞作曲されたものについては受賞対象外とすると発表していますが、これは私たちが今問われている点に関係する動きです。つまり、人が作ったものであればクリエーティブな価値があるのか、それとも人が「良い」と感じれば価値があるのか――この議論は非常に盛り上がりました。
そもそも人間の持つ「クリエーティビティー」というものが新しいものを創出する力で、それが人間の認知を超えたところでの情報の結合で起こるものだと考えると、究極的には人間の認知能力を超える可能性のある生成AIにも代替可能なのではないかと考えられます。しかし、それまではまだ少しだけ猶予があるのかもしれません。
五感で感じることの重要性
ここで、「今後、より重要になる」と感じている要素を挙げておきます。
「身体性」「共感性/好奇心」「価値観のアップデート」「未来を想う力」です。
まず当たり前かもしれませんが、現段階では、実際に自分の身体、五感を使って感じるということは生成AIに代替されない部分であり、引き続き重要性を持つものです。コロナ禍後、すっかりリモートワークが定着した時代に皮肉な話ではありますが、“現地現物”の重要性は高まるでしょう。
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