もし負けたとしても、生意気な言い方ですがその方がいいんです。競争力のない者が残るとやはりマーケットがおかしくなります。それが人間の歴史だと思っています。
--今後も販売チャネルはインターネットだけをお考えなのでしょうか。
僕は著書でも講演でもネット専業の保険会社をやるとは一度も言ってません。今はネット専業ですが、インターネットのシェアなどはせいぜい8分の1くらいではないかと思っています。実は本当に優れたセールスマンに勝てる機械は世界中どこにもないとも思っているので、セールスレディも販売チャネルの1つとして考えています。
ただ、今の日本の平均所得では色々な選択肢を提供することが尊いことだと思いますので、セールスレディを中心とする従来の“富士山型”ではなく、多様な販売チャネルを持つ“八ヶ岳型”の生保になりたいと考えています。
世界中でビジネスを展開し、各国の業態に応じてインターネットはもちろん、代理店、銀行窓販と色んなことをやる総合保険会社を目指しています。
僕自身は、100年続く会社にしよう、100年後には世界1位になろうと思っています。会社を作るということは、子どもが生まれるのと同じこと。今、平均寿命は80歳くらいですよね。きっとみなさん、お子さんには平均寿命くらいは生きて楽しい人生を送ってほしいと願うでしょう。
ライフネットも僕が産んだ子どものようなものです。ちなみに明治生命が日本で初めて保険会社を作り、日本生命が89年に世界1位になるまでがちょうど100年なんです。ならばライフネットにも100年生きてほしい、100年後には充分世界1になりえるだろうと思っているわけです。
(撮影:尾形 文繁)
1948年三重県美杉村生まれ。京都大学法学部(専攻:憲法)を卒業後、1972年に日本生命保険相互会社に入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当。生命保険協会の初代財務企画専門委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に東奔西走する。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て、同社を退職。2005年より東京大学総長室アドバイザー(非常勤。07年まで)を勤め、06年にネットライフ企画株式会社設立、代表取締役就任。07年より早稲田大学大学院講師(非常勤。08年まで)。08年の生命保険業免許取得に伴い、ライフネット生命保険株式会社に社名を変更、同社代表取締役社長に就任。10年より慶應義塾大学講師(非常勤)。
■CEOへの道は、エグゼクティブ向けの人材会社・経営者JP主催のセミナー「トークライブ・経営者の条件」との連動企画です
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら