事業セグメント別の業績を見ると、リテール(小売り)部門の7~9月期の売上高は2120億5900万元(約4兆4132億円)と前年同期比0.06%減少。京東集団全体の成長ペースを下回った。
一方、ロジスティクス(物流)部門の売上高は416億6300万元(約8671億円)と前年同期比16.5%増加。そのうち(グループ企業を除く)外部顧客からの収入が全体の72%を占め、直前の4~6月期から2.8ポイント上昇した。
京東集団が保有する物流関連施設の資産規模は、2023年9月末時点で1486億元(約3兆926億円)に上り、前年同期比17%増加。中国国内で運営する大型倉庫は1600カ所を超えた。
グループCEOが直接舵取り
7~9月期の決算発表と同時に、京東集団はグループCEO(最高経営責任者)の許冉氏がリテール部門のCEOを兼務する人事を発表。リテール部門の前CEOの辛利軍氏は、社内の別のポジションに異動した。2023年5月にグループCFOからグループCEOに昇格した許氏は、今回の人事で京東集団の中核事業の舵取りを直接担うことになった。
背景には、リテール部門の成長トレンド復帰が難航していることがあると見られている。リテール部門の売上高の前年比成長率は、2021年の24.8%から2022年は7.3%に減速し、2023年1~3月期は前年同期比2.4%のマイナス成長を記録した。
その後、4~6月期は同4.9%のプラスに転じたものの、7~9月期は再びマイナスに逆戻りした格好で、テコ入れが急務になっていた。
(財新記者:包雲紅)
※原文の配信は11月16日
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