さとうほなみ「俳優×ミュージシャン」への本音 もともと役者として小学生から活動していた

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写真/内田裕介(タイズブリック)

さとう:本当にそうですよね。それがタイトルの『花腐し』っていうことなんだな、ってスッと入ってきました。どんどん腐っていく、ジメジメしたところから抜け出せないでいる感じがすごくうまく現れているなと思います。

樋口:僕は完成披露試写に行ったのですが、荒井監督が舞台挨拶で「アップ・トゥ・デイトしてない、昭和の匂いしかしないとよく言われます」と仰ってました。さとうさんも荒井監督の作品をいろいろ観られたと思うんですけど、どういうご感想を抱きましたか?

さとう:荒井監督の作品は以前からよく拝見していて、直近では映画『火口のふたり』を試写で観ました。原作も知らずに行ったので最後の展開で、マジ?って声が出ちゃったんです(笑)。今回オーディションの時に、試写で声を出してしまったことを監督に直接謝りに行きました。

樋口:『火口のふたり』は僕の作家としての師匠の白石一文の小説なんですよ。

さとう:そうだったんですね!

「昨今ここまでアグレッシブな俳優さんっていなかった」(樋口)

樋口:欧米でも、例えばミュージシャンとして成功すると、次は俳優だ、映画スターだってなるけれど、結局成功しなくて、やっぱり俳優とミュージシャンは別物なんだというのをたくさん見てきました。二刀流の人って、日本にも欧米にもなかなかいないけれど、さとうさんは軽々とやってのけているなという印象です。

さとう:自分の中では二刀流という感覚はないんです。自分が楽しんでできているっていう点では、どちらも同じなので。

樋口:僕は、一番はじめに『愛なのに』でさとうさんを見て驚いて、その次に水原希子さんとダブル主演されたNetflixの映画『彼女』を観て、またすごく濃厚なシーンがあって、凄いよこの方は、と驚いて。そして今回『花腐し』を見て、もう毎回体当たりで攻めすぎじゃないかと腰を抜かしました。

さとう:観ていただいた作品は、どれも大層な濡れ場があるものなので……(笑)。

写真/内田裕介(タイズブリック)

樋口:もちろん濡れ場だけの話ではないんですが、昨今ここまでアグレッシブな俳優さんっていなかったなと思います。

さとう:ありがとうございます(笑)。

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