モヤる「宝塚問題」ジャニーズとの決定的な差 大相撲や歌舞伎と似た「ムラ社会」がたどる道
遺体はそのまま火葬にされそうだったところを、遺族が地元に搬送して検死解剖を依頼したことでようやく事件化されました。完全犯罪一歩手前の事件でした。
大相撲では大半の問題が、部外者の立ち入れないアンタッチャブルな領域の中で処理されていきます。歌舞伎界も同様で、宝塚もその傾向がある。
カーテンの内側に入れない一般人は、これらの世界に違和感を覚えます。「何もなかったで終わるのか?」と怒りを感じるかもしれません。部外者にとっての救いは、彼らが感じたもやもやが、実はこれら3つのビジネスについて確実に悪影響を及ぼしているという事実です。
先にわかりやすいファクトから提示しておくと、大相撲は昭和の時代はプロ野球と並ぶ日本の2大スポーツでした。ちなみに相撲に詳しい方にこのように言うと「大相撲はビジネスでもスポーツでもなく神事だ」と反論しますが、あくまで実態について語らせていただきます。
減っていった相撲ファン
50年前の大相撲は、コンテンツ価値で見ると国民的な人気スポーツでした。番付上位の人気力士は、プロ野球のスター選手同様に国民的な人気を誇りました。昭和の時代には「巨人、大鵬、卵焼き」という言葉が生まれましたし、『少年サンデー』創刊号の表紙が長嶋茂雄で、『少年マガジン』創刊号の表紙が当時の人気大関の朝汐だったなど、大相撲人気のエピソードには事欠きませんでした。
しかし八百長問題などいろいろと世間を萎えさせる問題が表面化していき、一部の熱狂的なファン以外は徐々に興味を失っていきます。プロスポーツのコンテンツとしての事業規模の数字を調べると、一目瞭然です。1990年代にJリーグに抜かれたのは仕方ないとして、最近ではバスケットボールのBリーグにビジネス収益規模で抜かれました。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら