モヤる「宝塚問題」ジャニーズとの決定的な差 大相撲や歌舞伎と似た「ムラ社会」がたどる道
宝塚歌劇団の25歳の現役劇団員が9月に転落死した問題で、外部弁護士による調査チームは「いじめやパワハラはなかった」という報告書を発表しました。これを受けて宝塚歌劇団の木場健之理事長は、長時間労働で生徒を死に追いやった責任により引責辞任を表明しました。
これで幕引きとしたい宝塚歌劇団と、改めて調査を要求する遺族側の代理人弁護士の間の温度差が際立った一連の対応に、もやもやを感じた人が多かったようです。
この件に関しては各種メディアで詳しく報道をしています。それらの報道からもやもやのポイントを挙げさせていただくと、以下の論点が世間をざわつかせているようです。
・ 外部調査といっても、1つの弁護士事務所の9人の弁護士が報告書に携わっている状況は第三者調査とは言いがたい
・ 被害者の証言が報告書で取り上げられていない
・ ヘアアイロンのやけどについて「(通常の使用で)よくあること」と論点をすり替えている
・ 66人の宙組生のうち4人が聞き取りを拒否している
これで宝塚問題は幕引き?
この問題は、世間を騒がせた時期がジャニーズ事務所と同じタイミングだったので、対応の違いを感じる方も多かったはずです。ジャニーズの場合は事務所が完敗し、所属タレントは苦境に立たされています。
一方の宝塚問題は、場合によってはこれで幕引きとなりそうです。この違いはいったい何なのでしょうか? この記事では事件の中身ではなく、会見からもやもやがなぜ生まれるのかについて考察したいと思います。
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