「新NISAは何が変わる?」超初心者にキホンを解説 従来制度とどう違う?便利になったポイント

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たとえば、「成長投資枠」で年240万円分の株式を購入したとします。

非課税保有限度額(総枠)は1800万円−240万円で残り1560万円となります。

『お得な使い方を全然わかっていない投資初心者ですが、NISAって結局どうすればいいのか教えてください!』(すばる舎)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

さて、この株式が300万円に値上がりしたので、その年のうちに売却して60万円の利益を確定したとします。当然、NISAですから譲渡益への約20%の課税はありません。

それはそれとして、このとき年間投資枠(=年間の投資上限額)や、非課税保有限度額(総枠)(=生涯の投資上限額)はどうなるのでしょうか?

年間投資枠の240万円は、残念ながら売却によって当年に復活することはなく、翌年にその分が上乗せ(増額)されることもありません。しかし、非課税保有限度額(総枠)はその年のうちは残り1560万円に減ったままですが、翌年になれば、元の残り1800万円へと復活します

細かな部分まで設計されている

こうした「枠の復活」があることで、投資家は保有している株式などが一時的に大きく値上がりしたタイミングがあれば、気兼ねなく売却して利益を確定することが可能になります。

細かいところまでよく考えられていて、実に投資家フレンドリーな制度だと言えます。

まとめると、非課税保有限度額(総枠)の拡大、非課税期間の無期限化、2つの投資枠の併用可能化、売却時の非課税枠復活などの制度改正によって、桁違いのお得さに生まれ変わっているのが、新しいNISAと言えるでしょう。

新NISA
(イラスト:(c)中山成子、本書より引用)
桶井 道 個人投資家(投資歴20数年)、物書き

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おけい どん / okeydon

1973年生まれ。

世界の高配当株、増配株、東証ETF、米国ETF、投資信託、リートなど100銘柄以上を保有する。いずれへの投資も、時間も労力もなるべく使わない「ゆとりある投資」を実践している。

2020年に資産1億円+年間配当(手取り、以下同)120万円とともに、25年間勤めた会社を退職し、自由になる。2024年には資産1.8億円達成、年間配当240万円(2024年見込み)まで伸ばす。現在は、両親(父は難病で要介護5、母はがんサバイバー)の介護・見守りをしながら、物書きとして第二の人生を満喫中。

著書に『月20万円の不労所得を手に入れる! おけいどん式ほったらかし米国ETF入門』(宝島社)、『お得な使い方を全然わかっていない投資初心者ですが、NISAって結局どうすればいいのか教えてください!』(すばる舎)、『資産1.8億円+年間配当金(手取り)240万円を実現! おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全』(PHP研究所)、『普通の人のための投資:いちばん手軽で怖くない「ゆとり投資」入門』(東洋経済新報社)などがある。複数の大手メディアで連載を持つ。X(旧Twitter)アカウント(@okeydon)はフォロワー数8万人。

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