元軍人のCEOが軍隊で学んだ「意思決定」の極意 サバイバルで活用した「STOP反応」とは何か

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話をあなたが率いる組織に戻しましょう。もちろん、チームメンバーをジャングルに置き去りにしたりしてはいけません。しかしすでに述べたように、STOP反応は困難に直面するすべてのリーダーに役立つのです。

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部下に接して最初の30日間は、「S」の期間です。すなわち、話を聞くことに徹し、あまり自分の話をしないようにしたほうが良いでしょう。するとリーダーはその組織の過去の経験のなかから、良い面を知ることができます。

その上にリーダーの新しいアイデアを積み上げていくことが重要となります。この段階において、〝耳は2つ、口は1つ〞の精神はとりわけ大切です。会社の人たちの話をよく聞くことによって、チームメンバーのやる気を引き出す言葉やきっかけについて考える材料を集めることができるからです。

さまざまな人に「同じ質問」をする

さまざまな人に同じ質問をするのも良い方法です。そうすれば何らかのパターンが見えてくるでしょう。回答のパターンは、組織の現状を判断する有効な基準になります。回答のパターンとそれにともなう行動を観察していると、変化を起こすきっかけが見えてくるはずです。そこで必ず聞くべき重要な質問を、次に列挙します。

・会社にとって現在の戦略的優先事項は何か。
・自分のチームにとって現在の戦略的優先事項は何か。
・入社した理由は何か。
・会社にとどまっている理由は何か。

これらの質問の回答に繰り返し現れるパターンが見えてきたら、「計画(PLAN)」の段階に近づいています。たいていの場合、60〜90日でその段階に至ります。計画が明らかになったら、行動に移るときです。

ポール・デュプイ ランドスタッド日本法人会長兼CEO

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ぽーる・でゅぷい / Paul Dupuis

1968年、カナダのオンタリオ州生まれ。 ウィンザー大社会学部卒、サイモンフレーザー大大学院教育学部教育学専攻修了。 98年4月~2005年1月、大阪薫英女学院勤務。 人材派遣ウォールストリートアソシエイツを経て、13年9月、ランスタッド日本法人に入社。大阪・西成のベンチで寝泊まりし、空手道場に通って一から日本語を習得するなど、異色の経歴も持つ。

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