井浦新「年齢は数字でしかない」と断言する理由 「自分とは違う思考を持つ人との出会いは宝」

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── 深川さんはどうですか? 自分の世界とは違う方たち、それこそ安希子さんとササポンのようにまったく違う年代の方とかとの人間関係を築くようなことはありましたか?

深川:意外と周りにいる友達は、自分とは全然違うタイプと言われます。特に小学校からずっと仲が良い友達は、一緒にショッピングに行っても店員さんからふたりはどんな関係なんですか?って聞かれるぐらいジャンルが違い過ぎて(笑)。好きなものとか趣味とか全然違うんですけど、不思議なくらい何でも話せる親友なんですよね。年代で言うと、仕事上、年上の方とご一緒することの方が多いです。年上の方とお話するのは楽しくて好きですね。

── 知識や経験など、自分の知らないことを吸収したいという感じでしょうか?

深川:そうですね。話していると、人生の先輩ですしどういう人生を歩まれてきたんだろうって言葉の背景が気になったり、好奇心が湧いてきます。反対に年下の方と話すときはなぜか緊張してしまって。どういう内容の会話をしたらいいのか分からず、変に構えてしまう時があるんです。でも井浦さんのお話を聞いて、やっぱり自分が閉じていたなとちょっと反省しています。もっと自分自身から開いていかないとと思いました。

(写真:アライテツヤ)

理想と現実のギャップが生じるとすごく苦しくて

── 映画の中で安希子さんは自分が作り上げた理想の幸せになりきれない自分を卑下して、理想に苦しめられることで“詰んで”しまった気がします。幸せの形はもちろん色々だと思いますが、ご自身では何か夢や目標など求める幸せの形のために努力してきたことや、逆にそれがあるからこそ苦しめられた経験などはありますか?

深川:自分自身は朝起きて天気が良いだけでもすごく幸せだし、美味しいご飯食べた時も生きていてよかった~って思うんです。ただ仕事となると、どうしても視野が狭くなってしまう時があります。自分が思い描いた理想や到達したいところにたどり着けない、そのギャップが生じるとすごく苦しくて。特にこのお仕事を始めたての頃は、技術の至らなさや圧倒的な場数の少なさに、早く追いつきたいという焦りですごくコンプレックスを抱えていたんです。

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