井浦新「年齢は数字でしかない」と断言する理由 「自分とは違う思考を持つ人との出会いは宝」

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── LEON読者はササポン世代ではあるんですが、イメージとしてはまったく正反対で(笑)、ギラギラといつまでもモテを追求するようなオヤジさんと捉えられることが多いです。

深川麻衣さん(以下、深川):イケてるおじさまですよね(笑)。

── そう言っていただけるとうれしいです(笑)。対するササポンといえばそんなギラモテとは無縁の、もっと達観した、人生を俯瞰で見ているような人間のように感じます。

井浦 新さん(以下、井浦):達観しているというか、今のカルチャーにはあんまり興味がないんです。家も昭和の調度品というかアイヌ彫りの熊があったり(笑)。でもコーヒーの淹れ方などにとてもこだわりがあるように、自分の世界はしっかり持っている人なんだと思います。

(写真:アライテツヤ)

ササポンは、なんだか妖精のような人

── 確かにラストシーンでも描かれる意外な趣味だったり、自分の世界を大事にされている感じは伝わってきました。井浦さんは実際に演じられて、ササポンに共感する部分、あるいは逆にこれだけはちょっとわからないと思う部分はありましたか?

井浦:ササポンは僕自身にないものをたくさん持っているんです。例えば言葉を伝えるにしても、誰も傷つけないように人に伝えられる。静かなひと言でも、安希子さんのような人に大きなきっかけを与えることができる。なんだか妖精のような人だと思います。見た目は本当にどこにでもいそうな風貌のおじさんですが、そういうことできる人はやっぱりなかなかいない。だから共感というよりも、憧れを感じたといった方が良いと思います。

── 深川さんはそういうササポンを相手にどういう感情を持たれたのでしょうか? 映画の中では安希子さんは割とすんなりササポンとコミュニケーションをとっていましたが、若い女性にとって50代のおじさんは「もう生理的に無理!」みたいな人も多いのではとLEON世代はちょっとヒヤヒヤしています(笑)。深川さんご自身は正直どう思ってらっしゃいますか?

深川:癒し系のおじさんはかわいいですよね。ササポンは普段はスローテンポで喋るんですが、好きなテレビ番組を観る時だけは、すごい速さでお酒やおつまみを用意して観る準備をするんですよ(笑)。「間に合うかなぁ」って言いながらうれしそうにテレビをつけるんですが、そういうギャップはすごくかわいいなって思います。

(写真:アライテツヤ)
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