国家公務員給与削減を機に、人事院勧告制度を見直せ

国家公務員給与削減を機に、人事院勧告制度を見直せ

政府は東日本大震災の復興財源に充てるため、国家公務員の給与を削減することを決めた。削減率は幹部ほど大きく、平均では約8%。2013年度末まで実施する予定だ。国家公務員の総人件費は5兆円強。ここから削減で捻出できる金額は今年度で2000億~3000億円程度にすぎないが、従来の人事院勧告制度と無関係に政治判断で決めたことが波紋を広げている。

公務員給与の決め方という大きな問題があぶり出されたからだ。給与削減による復興財源捻出は大切だが、同時に給与の決め方を見直すべき時期にきているのも確かだ。

地方なら1兆円超の削減

この政治判断については、賛否両論あるものの、震災後の非常時でもあり一定の評価をしたい。給与削減実施に当たっては、もちろん、被災地で復興作業に尽力する自衛隊員を対象から除外すべきだ。

5月初めに成立した震災復旧のための11年度第1次補正予算では、歳出総額4兆円強のうち2・5兆円を基礎年金用の「埋蔵金」で流用するなど、国債を発行せずに財源を何とかやり繰りした。ただ、震災復興が本格化する2次補正は10兆~20兆円規模になるとも予想されており、その多くを国債発行で賄わざるをえない状況だ。国債はいずれ増税で償還され、国民に負担を求めることになる。国家公務員の給与は国民の税金で支払われるのだから、国民に増税という負担を求める以上、その負担を少しでも和らげるためにも、給与を削減するのは当然といえる。

すでに国会議員については、4~9月の半年間、ひと月130万円の給与を50万円削減する法案が成立している。1人300万円、国会議員全体で総額22億円弱の削減となる。

この法案についても、半年間に限定せず、国家公務員と同様に13年度末ぐらいまで延長したらどうか。

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