ガザ地区では保育器の乳児が電気がなく死に直面 イスラエルはガザ地区に燃料支援を認めない意向
人質奪還と殲滅を同時に進める訓練をしてきたイスラエル
佐藤氏は「地上作戦がイスラエルの挙国一致内閣で決まり27日から始まった。その前の段階であれば(人質解放交渉で)いろいろやりとりはあったと思うが、もう地上作戦が始まった段階では(解放交渉は)大きな要素にはならない」と指摘。「若干条件闘争はあるかもしれないが、あくまでも作戦目的はハマスの軍事力、主要な要人と軍事インフラ、ロケット砲をつくる工場や弾薬を潰すのが目的」と述べ、空爆や地上作戦が止まることはない、との見方を示した。
現代イスラム研究センター理事長の宮田律氏は「イスラエルは建国以来人質をとられることは何回も経験してきた。日頃の軍事作戦で、人質奪還作戦と武装集団の殲滅作戦の両方を同時に進める訓練は行ってきた。いわば一挙両得的な作戦を考えているかもしれない」と述べた。
一方、保育器の中の乳幼児らが電気がないことで死の危険にさらされているなど、パレスチナ自治区ガザ地区が深刻な人道危機に陥っているにも関わらず、イスラエルが同地区への燃料の供給を認めないでいることに関し、佐藤氏はハマス戦闘員を地下のトンネルから地上に出したたくためだと説明。「(イスラエルは)いま電気や燃料は絶対にハマスにやりたくない。電気と燃料がなければ地下施設は(換気ができず)炭酸ガスがたまって居られなくなるから」と解説した。