中国最大のネット特売「双十一」前哨戦のポイント キーワードは「低価格」、背景に消費行動の変化

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前日の10月19日には、ネット通販大手の京東(JDドットコム)も双十一イベントの説明会を開催。同社は「真の安さ」をスローガンに掲げ、セール期間中は8億点を超える商品の最低価格を保証すると強調した。

京東はサプライチェーンの合理化により値引きコストを捻出し、「双十一」の商戦に臨む。写真は同社の特設ページ(京東のウェブサイトより)

「最近の消費者はますます理性的になってきている。盲目的な衝動買いに走らず、商品のコストパフォーマンスを(冷静に)見極めている」。京東傘下の京東零售(JDリテール)のCEOを務める辛利軍氏は、双十一のキャンペーンの背景をそう説明する。

辛氏によれば、京東がこだわる「真の安さ」とは、粗悪品を高級品のように見せかけたり、数量を誤魔化したりして安売りすることではない。商品のサプライチェーンの過程にある無駄なコストを極限まで絞り、そこで生まれた利益を消費者と(京東に出店する)ビジネスパートナーに還元することこそ、「真の安さ」なのだという。

拼多多はセール開始を前倒し

低価格ECの草分けである拼多多(ピンドゥオドゥオ)は、淘天集団や京東に一歩先んじて10月20日午前零時から双十一セールに突入した。同社は300元の購入毎に50元引き、200元(約4096円)毎に30元(約614円)引きという2種類のインセンティブを用意して商戦に臨む。

本記事は「財新」の提供記事です

ショート動画アプリのTikTok(ティックトック)を運営する字節跳動(バイトダンス)も、アプリ内のECモールで10月20日から双十一セールを開始。モール内の商品を15%以上値引きするほか、運営側の費用負担で億元単位のクーポンをユーザーに配布し、お買い得価格を実現するとしている。

(財新記者:包雲紅)
※原文の配信は10月21日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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