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ライフ #「なんとかなる」と思えるレッスン

「優等生演じてきた」彼の大人になってからの苦悩 「なんとかなる」と思えないのは家庭の影響も

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  • 舟木 彩乃 心理学者、公認心理師、精神保健福祉士、官公庁カウンセラー
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そうした結果、なにごとも他者に頼らず一人でできるようになり、孤独を感じにくいという強みがあります。反面、このような生き方は、処理可能感(なんとかなる)の根拠となる「資源」のうち、人間関係(人脈)やその人間関係から得る大切な情報を取り逃がしてしまうことになります。

恋愛や結婚はもちろんですが、学校や職業生活においても、他者と親密な関係を築いていくことは、良質な人生を送っていくうえで重要です。もちろん、「なんとかなる」と思える力、処理可能感とも大いに関連します。

高橋さんのケースは、まさにそれに該当します。勉強を人一倍がんばったことで成果(志望校に合格する、よい成績をとる、親や教師から信頼されるなど)を得て、処理可能感の「知力」は高まっても、それがダイレクトに「自信」につながるのは、学業成績で評価される時期までかもしれません。

社会に出て以降は、学業成績以外のさまざまな物差しで測られることが多くなり、一人だけでがんばっても限界がきてしまいます。そうなれば、当然のことながら、「なんとかなる」と思える力が弱まったり、「なんとかできるだろう」という範囲が狭まったりします。

“心の安全基地”を持てるかどうか

その一方で、吉田さんのような周囲からかわいがられるタイプが早く出世したりします。吉田さんは、「なんとかなる」の根拠となる人脈(仲間)をもっているからです。

例えば、上司が大きなプロジェクトを高橋さんと吉田さんのどちらかに割り振るときは、まわりの人たちとうまく関係づくりができる吉田さんを選ぶのではないでしょうか。大きなプロジェクトの成功には、たくさんの人の協力が必要だからです。

吉田さんのような「人脈」という資源を活用する力のある人は、人に助けてもらったり、あるいは仕事を教えてもらったりすることで知力がつき、いろんな場面に引き出してもらうことで経験が増えることからも、処理可能感が高くなります。

吉田さんは、人脈や経験という資源を基にした「なんとかなる」と思える力が強いと言えます。高橋さんのように「人と距離を置いてしまうタイプ」は、吉田さんとは反対に上司から仕事をまかされない傾向にあるかもしれません。

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