ルックスによる生涯賃金格差は2700万円! 残酷な真実!労働経済学の権威の試算

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一方、容姿が上から3分の1に入る、つまり並みを上回る(4点か5点の)評価を受けた女性たちは、並みの女性たちより8%収入が高い。

男性の場合、容姿が並みに満たない人は、並みの男性より13%収入が低く、容姿が並み以上の男性は、並みの男性より4%収入が高い。

美形とブサイクの収入差は、男性17%、女性12% 

こうした数字は、ほかの要素がどれだけ収入に影響を与えるかと比べないと、それ自体ではほとんど意味がない。容姿のいい男性の収入は容姿の悪い男性の収入を17%(13%のペナルティと4%のプレミアムの合計)だけ上回るわけだが、ほかの特徴の違いが男性の収入に与える影響と比べて、これはどうなのだろう?

容姿が並みを下回る、つまり残念な見てくれの女性の収入は、容姿が並みを上回る、つまり美しい女性の収入を(4%のペナルティと8%のプレミアムの合計で)12%だけ下回るのは、ほかの特徴の影響に比べてどうなのだろう?

これまで最も徹底的に調べられてきた収入の決定要因は、断トツで教育である。今日のアメリカでは、教育期間が1年延びるごとに、ほかの条件がまったく同じ働き手より、収入がだいたい10%ずつ増える。

この数字は、容姿が女性の収入に与える影響より少し大きい。一方、容姿のよさが男性の収入に与える効果は、数字で見ると1.5年分の教育期間の効果を上回ることになる。

仕事人生全体に照らして見ると、容姿が収入に与える影響はいっそう大きくなる。2010年、働き手の収入は平均で1時間当たり約20ドルだった。男性と女性の平均で見ると、40年にわたって年に2000時間働けば、生涯の収入は160万ドルになる。

ところが、容姿が並みに満たない働き手の生涯収入は146万ドルにしかならず、一方、並みよりいい容姿の働き手だと生涯収入は169万ドルへと高まる。

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