美人やイケメンだと得することは誰でも知っている。就職も仕事も恋愛も有利に進められそうだ。では、どんな場面でどれくらい得をするのか? 生涯賃金はどれくらい違うのか? ブサイクだったらどれくらい損をするのか? 本連載では、美の経済学を20年以上研究してきた成果を『美貌格差:生まれつき不平等の経済学』にまとめた労働経済学の権威が、疑問に答える。
前回は、容姿の5段階評価(5がいちばん美しい)で1とか3の人は、化粧や整形手術をしても、5の評価を得るのは難しく、コストに見合わないというデータを説明した。
本日は、みんながなりたい美しい顔の人は、生涯収入でどれくらい得をしているのかをお話しする。
見映えのいい人のほうが稼ぎがいい、誰もがそう思っている。でも、どうしてそうなのだろう? 容姿のいい人は、容姿が十人並みの人に比べて、どれだけ稼ぎが多いのだろう? そして容姿の悪い人は、容姿が十人並みの人に比べて、どれだけ稼ぎが少ないのだろう?
1970年代のアメリカ人を対象にした調査によると、容姿が下から15%に入る、つまり並みに満たない(2点か1点の)評価を受けた女性たちは、容姿が並みの女性たちより4%収入が低い。
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